(コメント)
私も親に「汚れは噛みつかない」と言われて、
風邪を引いた時は、お風呂には入れてもらえませんでした。
まぁ、昔の家で、冬の朝には
家の中の水道が凍って
水が出なくなることもあったので、
今より寒かったのは間違いありません。
記事にある
「昔の日本の家屋は、木造建築で隙間風が入りやすかったり、……せっかく入浴しても湯冷めしてしまうことが多い住宅環境でした。」
というのにあてはまっていたのでしょう。
最近は、家のつくりも良くなり、
隙間風が入ってくるのも余りありませんし、
エアコンなどの暖房器具も普及して、
湯冷めしにくくなっているので、
風邪を引いていても、入って良いということです。
逆に、お風呂に入ることで、
ナチュラルキラー細胞(NK細胞)が増殖し、
ヒートショックプロテインという蛋白質が増加し、
免疫力が上がるので、
風邪に良いこともあるようです。
ナチュラルキラー細胞は、自然免疫に関わるもので、
ウイルスの感染した細胞を破壊することで、
ウイルスの感染を防御し、
腫瘍細胞・がん細胞を攻撃する働きがあります。
ヒートショックプロテイン(熱ショックたんぱく質)は
抗炎症作用や、細胞保護作用があります。
ただ、お風呂に入ると体力を奪われてしまいかねませんので、
ほどほどの入浴にしたいものです。
無理して、お風呂に入る体力や気力がない場合に入ると、
逆効果になりかねません。
風邪を引いた時は、無理をせずに体を休めるのが
一番の薬です。
市販の風邪薬は、風邪の症状を抑える働きはありますが、
風邪そのものを治すわけではありません。
症状を抑えてしまうことで、
逆に回復が遅れたりすることもあるようです。
漢方薬で風邪に良く使われるものに葛根湯(かっこんとう)が
ありますが、
全ての人の風邪に葛根湯が効くわけでありません。
寒けがあって、首筋や背がこって、汗が無い
などが目標となります。
汗をかいているような状態で
葛根湯を飲んでしまうと
逆効果になりかねません。
このような場合には、
桂枝湯(けいしとう)や香蘇散(こうそさん)などを使います。
このように漢方薬は、使い方が大切ですので、
必ず専門家に相談して使うようにしましょう。
漢方薬は効果が出れば、すぐに症状が改善することもあります。