(コメント)
紅茶に含まれるTF3というポリフェノールの一種が、
破骨細胞(はこつさいぼう)が作られるのに
関係する物質と反応する酵素を働かなくさせ、
骨粗鬆症(こつそしょうしょう)の改善につながるのではないかと
期待されています。
骨というと、かたくて変化していなさそうな感じがしますが、
実際には、常に産まれ変わっていて、
成人の場合、成人2年半くらいで入れ代わると言われています。
女性ホルモンの一種であるエストロゲンには、
骨を溶かす、破骨細胞の働きを抑え、骨吸収が進まないようにすることで、
骨密度を維持する働きがあります。
更にエストロゲンには、体内にカルシウムを取り入れる働きや、
骨吸収を進める副甲状腺ホルモンの働きを抑える働きや、
骨吸収を抑えるカルチトニンの分泌を促す働きもあります。
ところが、更年期を過ぎると、このエストロゲンの分泌が極端に減ってしまうので、
女性は骨粗鬆症になりやすくなります。
そこで注目されるのが、女性ホルモンと同じような働きをする大豆イソフラボンです。
大豆イソフラボンは、大豆から得られるポリフェノールの一種で、
弱い女性ホルモン様作用があります。
最近は、大豆イソフラボンが代謝されてできた
エクオールが活性の本体ではないかと言われ、
エクオールを配合した健康食品・サプリメントも販売されています。
また骨粗鬆症に良いものとして、
ビタミンDやビタミンKがあります。
ビタミンDは、ビタミンと呼ばれていますが、
体内で合成することができますので、
ビタミンの基本的な定義からははずれるのかもしれません。
また、最近は、ビタミンというよりも
ビタミンDにはホルモン的な作用があるとも言われています。
日本ではそれほど注目されていませんが、
アメリカのサプリメントとしては、ビタミンDは定番で、
日本での摂取量に比べると、かなり多量に摂取しています。
ビタミンKは更になじみが少なくなりますが、
葉物野菜や納豆に多く含まれています。
血液を固めるのに必要なビタミンですが、
骨にも重要な栄養素です。
納豆の消費量と骨粗鬆症になる確率が
負の相関関係があるこど知られていて、
このことからもビタミンKの重要性が指摘されています。
この他、ホップやボーンペップなとにも
骨粗鬆症の予防効果が期待されています。
今回の記事は紅茶にも骨粗鬆症に対する効果が期待できそうとのことですが、
基本はやはり運動です。
運動で適度に骨を刺激することが、
骨を丈夫にします。
階段を降りたり、ジャンプしたりするのが良いようです。
また、栄養のバランスも必要です。
骨というと、カルシウムばかりに注目が集まりますが、
骨の大部分はコラーゲンでできています。
ですので、良集のタンパク質を取ることは、
骨にも良いと言えます。