2014年03月10日

アルツハイマー病を予測する血液検査、米チームが開発

(コメント)
 3年以内にアルツハイマー病を発症するか否かを
90%の精度で予見できる検査方法が開発されたとの記事です。
 マーカーとするのは、血液内の脂質だそうです。 

アルツハイマー型認知症は、
認知症の中でも最も多いタイプで、
そのほかの認知症としては、
血管性認知症や
レビー小体型認知症(Dementia with Lewy Bodies : DLB)
などがあり、
この3種類を合わせて
三大認知症と呼んでいます。

アルツハイマー型認知症の原因ははっきりとはわかっていませんが、
脳内にアミロイドβ蛋白が蓄積し、
その後、リン酸化タウ蛋白が蓄積することで
アルツハイマーになるという意見が主流のようです。
これをアミロイドカスケード仮説と言います。

現在、上記のアミロイドβ(βアミロイド)に対する医薬品、
として、Aβ(アミロイドベータ)ワクチンや、
抗Aβ(アミロイドベータ)モノクローナル抗体
の開発が進められていますが、
残念ながら今の所はうまくいっていないようです。

うまくいかない理由の一つとして、
発症した時には、すでにアミロイドの病理は完成してしまっているからではないかというのがあります。

逆に言えば、発症前であれば、
もしかすると、
Aβワクチンやモノクローナル抗体で、
アルツハイマーを予防できるかもしれないということです。

記事のように、アルツハイマー発症前に、
血液検査で、発症の可能性がわかるのであれば、
わかった時点で、治療を開始し、
それによってもしかして、発症を遅らせたり
発症させずにすむかもしれません。

予防的な治療は、リスクとベネフィットの兼ね合いが難しい問題ですが、
今後の研究が注目されます。


アルツハイマーに効果があると言われている健康食品・サプリメントとしては、
食用油の一種の魚油から得られる
DHA・EPAがあります。
ただ、DHAに関しては、認知能力低下の減速効果が無いという、
否定的な研究もあります。

動物実験ですが、ホップにアルツハイマーの
発症抑制効果があるという研究があります。
ホップがアミロイドβの蓄積を抑制するようです。
このアミロイドβの抑制作用により、
アルツハイマー病を発症するようにしたマウスは
通常9カ月で記憶・学習能力の低下が見られますが、
ホップのエキスを溶かした水を飲んだマウスの能力低下は
生後15カ月と、6ヵ月も遅かったようです。
ホップはビールに含まれていますので、ビールを飲めば良いかと思いきや、
研究者の京都大大学院の垣塚彰教授は、
「ビールには予防効果はない」とおっしゃっています。
残念です。

また、ビタミンD不足がアルツハイマーに関連しているという研究もあります。
ビタミンDは、ビタミンの中では余り馴染みが無い方ですが、
アメリカなどでは、定番になっているようです。
ビタミンというよりも、ホルモン的な作用があります。

更にまた、スタチンに抗炎症作用があり、この抗炎症作用により、
アルツハイマーが予防できるのではないかと言われています。
通常のスタチンは医療用医薬品ですが、
日本では使用されていないロバスタチンを含む健康食品原料として
紅麹(べにこうじ)があります。
モナコリンKと呼ばれている成分が、
実はアメリカでスタチンとして使用されている
ロバスタチンそのものです。

紅麹には、単に色素を抽出するためのものもあり、
モナコリンKを含まないものもありますので、
モナコリンKを含むかどうか、確認してから利用しましょう。
モナコリンKを含む紅麹は、
血液中のLDLコレステロール、
いわゆる悪玉コレステロール値を下げる作用がありますので、
コレステロール値が低い人は注意が必要です。



posted by HIRO at 23:04 | Comment(0) | TrackBack(0) | 健康 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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