(コメント)
健康日本21推進フォーラムが行った調査によると、
インフルエンザに感染したものの、症状がおさまると、
17.2%が「症状がないので、ふだん通りに通学・通勤していた」と回答したそうです。
インフルエンザの症状がおさまると、
休むのに罪悪感があるのもわかりますが、
インフルエンザの症状がおさまっても、
感染させるリスクは残っていますので、
本来ならば、じっくりと休むのが良いようです。
ちなみに、市販の風邪薬、
つまり一般用医薬品の風邪薬は、
インフルエンザそのものには効果がありません。
一般用医薬品の風邪薬は、
単に熱や咳などの症状を抑えるだけです。
インフルエンザや一般の風邪になった時は、
風邪薬を飲まない方が、治りが早いとも言われています。
インフルエンザは、ウイルスが原因ですので、
細菌に効果のある抗生物質は、効果がありません。
以前はインフルエンザに効く薬は無いと言われていましたが、
最近は、「タミフル」(医薬品名は「オセルタミビル」)や
「リレンザ」(医薬品名は「ザミナビル」)、
「イナビル」(医薬品名は「ラニナミビル」)
など、インフルエンザに効果のある薬が出てきています。
これらの薬は、ノイラミニダーゼ阻害薬(Neuraminidase inhibitors)と呼ばれます。
感染した細胞から、インフルエンザウイルスが放出されのには、ノイラミニダーゼが必要ですが、
これを抑制することでインフルエンザウイルスを細胞内に閉じ込め、
感染が広がるのを防ぎます。
インフルエンザを含めて風邪に使われる漢方薬には、葛根湯(かっこんとう)、麻黄湯(まおうとう)、桂枝湯(けいしとう)、香蘇散(こうそさん)、参蘇飲(じんそいん)、桂枝麻黄各半湯(けいしまおうかくはんとう(桂麻各半湯(けいまかくはんとう))、桂枝二麻黄一湯(けいしにまおういちとう)、桂枝二越婢一湯(けいしにえっぴいちとう)、大青竜湯(だいせいりゅうとう)、小青竜湯(しょうせいりゅうとう)、柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)、小柴胡湯(しょうさいことう)、麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう(麻黄細辛附子湯(まおうさいしんぶしとう))、藿香正気散(かっこうしょうきさん)、竹葉石膏湯(ちくようせっこうとう)、半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)、麦門冬湯(ばくもんどうとう)など、色々とあります。
漢方薬は、れっきとした医薬品です。
使用方法を誤ると、効果が無いどころか、
副作用が出ることもあります。
昔から、「病ありて治せずんば常に中医を得」といって、
何も治療をしなければ、中くらいの医者にかかったのと同じくらいの効果があると
いましめられてきました。
下手な素人療法はしない方が良いかもしれません。
漢方薬を使う時は、必ず漢方に詳しい医師や薬剤師に相談してから
使用しましょう。