(コメント)
酵素液となっていますが、
日本の酵素飲料と呼ばれるものの多くは、
「酵素」は含まれていません。
酵素とは、生体で働く触媒(しょくばい)の一種です。
触媒(しょくばい)とは、特定の化学反応の反応速度を速める物質で、
自身は反応の前後で変化しないものをいいます。
子供の頃の理科の実験で、
オキシドール(過酸化水素水)に二酸化マンガンを加えると、
酸素が発生する実験を行ないますが、
この時の二酸化マンガンが触媒で、
オキシドール(過酸化水素水)は、水と酸素に変化しますが、
二酸化マンガンは、分解の反応速度を早めるだけで、
変化しません。
この二酸化マンガンのようなものを触媒と言います。
酵素も触媒の一種なので、反応のスピードを上げても
自身は変化しません。
といっても、酵素はタンパク質でできていますので、
永久に働くというわけにはいかず、
分解されていきます。
酵素の特長の一つとして、
決まった反応を触媒するだけで、
他の反応は触媒しません。
例えば、アミラーゼという酵素は、
デンプンの分解を触媒しますが、
タンパク質や脂質の分解には全く関与しません。
健康食品・サプリメントを販売している所で、
体内でつくれる酵素の量は、生涯で決まっていて、
それを節約する為に、酵素を食べると良いと言っている所があります。
ただ、これを証明するようなデータは無いようです。
また、先に書きましたように、酵素はタンパク質ですので、
そのままの形で吸収されるのも考え辛いのが実状です。
いくら酵素を摂っても、アミノ酸などに分解されて吸収されると考えられます。
日本の酵素飲料は酵素は含まれていませんが、
野菜などを酵素で分解することにより、
野菜由来の栄養成分が吸収されやすくなっていることは考えられます。
もともとの野菜にはない、ペプチドなどが出きていると思われますので、
それらが健康に良い効果をもたらすのかもしれません。
ただ、通常の酵素飲料は、砂糖を大量に使いますので、
カロリーには注意が必要です。
酵素以外に配合されている成分として、
サラシア レティキュラータ(Salacia reticulata)がありまが、
このサラシア レティキュラータは、
サラシアやコタラヒムブツと呼ばれることも多い
サプリメント原料です。
ニシキギ科の植物で、
類似の植物として、
サラシア オブロンガ(Salacia oblonga)
サラシア キネンシス(Salacia chinensis)
などがあります。
サラシアには、「サラシノール」や「コタラノール」といった特有の成分が含まれ、
この「サラシノール」や「コタラノール」が、
小腸上皮に存在するα―グルコシダーゼを阻害して、
二糖類が単糖類に分解されるのを抑え、
糖質を吸収されにくくする働きがあります。
医薬品のα―グルコシダーゼ薬であるボグリボースやアカルボースと
類似の作用があるというわけです。
糖質の吸収を抑制できるので、糖質制限のダイエットに利用できるかもしれません。
ただ、この記事の商品は、
あくまでも健康食品・サプリメントで、
医薬品ではありませんので、
効能・効果をうたうと
薬事法や違反します。
また、しっかりとした根拠無く
効果を訴求すると景表法にも違反します。
浜田ブリトニーさんがやせたのは本当かもしれませんが、
そのことのみを訴求すると、
景表法違反で問題になる可能性もありますので、
注意が必要です。