(コメント)
福岡県にある株式会社ヤマノが、
キャッツクローやカシスを配合した
「PCサプリ」という健康食品を販売したという記事です。
キャッツクローは、英語で書くとCat's Clawで、
そのまま訳すと、「猫の爪」になります。
虎(トラ)の骨は漢方で使われていますので、
猫の爪が、健康食品・サプリメントで使われても
おかしくはないかもしれませんが、
実際には、南米ペルーの植物で、
学名(ラテン名)は、Uncaria tomentosa(ウンカリア トメントーサ)と言います。
化粧品に配合される場合の名称は、ウンカリアトメントサです。
葉の付け眼に特徴的な太い刺(とげ)があり、
この刺が猫の爪のように見えるため、
キャッツクローと呼ばれます。
キャッツクローは、
中央ペルー・アマゾンの先住民族が、伝承薬として使用していました。
免疫機能を整えたり、抗炎症作用などがあると考えられています。
キャッツクローを配合したサプリメントとしては、
関節炎や関節リウマチなどの痛みのあるものや、
癌などに使われるものが多いと思いますが、
今回の記事のものは、いわゆるアイケア系のサプリメントですので、
ちょっと珍しいと思います。
目からくる肩や首の違和感を和らげる作用を期待して
キャッツクローを配合しているようです。
キャッツクローに類似した生薬としては、
釣藤鈎(ちょうとうこう)があります。
釣藤鈎は、漢方薬としては比較的新しい生薬で、
釣藤散(ちょうとうさん)や抑肝散加(よくかんさん)、七物降下湯(しちもつこうかとう)などに配合されています。
同じ属の植物ですが、
キャッツクローは健康食品・サプリメントに使用でき、
一方の釣藤鈎(ちょうとうこう)は医薬品にしか使用できす、
健康食品・サプリメントには使用できません。
この他、カシスやルテインも配合されています。
アイケアサプリの定番のブルーベリー(ビルベリー)は配合されていないようです。
ブルーベリーに関しては、
余り効果が無いという意見もあり、
カシスやルテインの方がデータ的には揃っているように思割れます。
特にルテインの研究はかなり豊富です。
ルテインに類似の成分としては、
アスタキサンチンやクロセチン、ゼアキサンチンがあります。
いずれも、カロテノイドの一種です。
また、目に良い成分としては、上記の他に、
DHA、メグスリノキ、アイブライトなどがあります。
ただ、健康食品・サプリメントは医薬品ではありませんので、
効能・効果を訴求することはできません。