2011年05月05日

ユッケ食中毒、横浜の19歳患者からもO111検出



(コメント)
 生肉のユッケを食べて、食中毒になった事件が続いています。
被害に合われた方にお見舞い申し上げます。

 大腸菌は、グラム陰性の桿菌で通性嫌気性菌に属します。
学名(ラテン名)は、Escherichia coliで、
E.Coli(イーコリ)と略称されることも多いようです。

環境中に存在しますが、
哺乳類や鳥類の腸内細菌としても存在します。

大腸菌は、菌の表面にある抗原(O抗原とH抗原)に基づいて細かく分類されています。
O抗原(おーこうげん)は細胞壁由来のもので、
H抗原(えいちこうげん)はべん毛由来のものです。

O抗原は現在約180種類ほどに分類されています。

今回問題となっているO-111(おーいちいちいち)は、
O抗原としては111番目に発見されたものを持つ、
ということを意味します。 

良く知られているO-157(おーいちごーなな)」は、
O抗原としては157番目に発見されたものを持つ菌ということを
意味しています。

 大腸菌というと、汚いものの代表的なイメージがありますが、
普通の大腸菌は無害であると考えられています。

大腸菌の株の中でも特に強い病原性を示すものは
病原性大腸菌とよばれます。

病原性大腸菌としては、
腸管病原性大腸菌、腸管侵入性大腸菌、毒素原性大腸菌、腸管出血性大腸菌、腸管付着性大腸菌、腸管凝集性大腸菌
などがあります。

 今回問題となっているO-111も、病原性大腸菌(腸管出血性大腸菌)です。

腸管出血性大腸菌(enterohemorrhagic Escherichia coli:EHEC)は、ベロ毒素 (Verotoxin=VT) 、または志賀毒素 (Shigatoxin=Stx) と呼ばれている毒素を産生する大腸菌のこです。

わずか50個程度の病原性大腸菌を食べても発症することがあるので、注意が必要です。

更に、酸にも強く、胃酸の中でも生き残り、腸に達します。
生の牛肉やレバーの摂食で感染リスクが高いともいわれていますが、ユッケも生肉ですので、やはり加熱調理した方が良さそうです。

溶血性尿毒症症候群(ようけつせいにょうどくしょうしょうこうぐん)は、
英語でhemolytic-uremic syndromeと言い、HUSと略称されます。

溶血性尿毒症症候群は、微小血管性溶血性貧血、急性腎不全および血小板減少症を特徴とします。

典型的なHUSは主として小児に発症し、
菌の出すベロ毒素が腎臓の毛細血管内皮細胞を破壊してそこを通過する赤血球を破壊することで溶血がおき、
並行して急性腎不全となり、尿毒症を発症します。


溶血性尿毒症症候群を発症した患者の致死率は1-5%とされています。

病原性大腸菌の潜伏期間は、3〜5日とされ、
一般的な食中毒と比べると長い方です。
このため、食中毒と気付き難く、見過ごされがちです。

生肉を食べるのは、気を付ける必要がありそうです。
posted by HIRO at 14:51 | Comment(0) | TrackBack(2) | 健康 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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