(コメント)
いわゆる発展途上国でも肥満が問題となっているようで、少し驚きました。
ネパールはインドに接しているため、インドの伝統医学であるアーユルベーダ(アーユルヴェーダ)医学も普及しているようです。
アーユルベーダで使用される薬草類で、ダイエットに良いとして注目されているものに、フェヌグリーク(Trigonella foenum-graecum)があります。
フェヌグリークは、漢薬名を胡蘆巴(コロハ、胡芦巴)ともいいます。
フェヌグリークは、インドや南ヨーロッパ原産で、北アフリカやインド、地中海地方に移植されて、食べられてきました。
アーユルヴェーダでは、去痰や消化不良・咳・気管支炎など様々な病気の薬として、また神経系の薬や乳汁の分泌促進としても使用されてきました。
このフェヌグリークが血糖値を減少させることがわかり、注目されています。
フェヌグリーク種子のサプリメントを使用したヒト臨床試験では、血中コレステロール、トリグリセリド(TG;中性脂肪)、および低比重リポ蛋白(LDL;悪玉コレステロール)の減少が示されました。
更に、ヒトおよびモデル実験動物を使用したいくつかの研究で、フェヌグリークが1型および2型両方の糖尿病において効果があることが示されています。
フェヌグリークに含まれる4-ヒドロキシイソロイシンという成分が注目されています。
また、食物繊維を豊富に含み、この他、サポニン、セレニウム、鉄、ケイ素、ナトリウム、およびビタミンB1なども含みます。
胡蘆巴は、乳汁分泌を促す、すなわち催乳剤としても使われます。
これは、見方を変えれば、バストアップにもつながると考えられます。
残念ながら、明確な医学的な根拠は無いようですが、そのような効果を期待した健康食品・サプリメントはあるようです。
ダイエットしながら、バストアップにもつながるフェヌグリークは、理想的な健康食品・サプリメント素材かもしれません。
このフェヌグリークの作用は、女性だけではなく、男性にも魅力です。
中国の薬で、精力剤として有名な、男宝にもこの胡蘆巴が含まれています。
漢方薬の八味丸(はちみがん)も糖尿病の治療や強精剤として使われます。
糖尿病と精力というと、一見関係が無さそうですが、中国医学や漢方では、深い関わりを持っていると考えられます。
その中心的な考えが、「腎」(じん)です。
漢方でいう、腎は、西洋医学の腎臓とは異なり、かなり広い意味で使われます。
糖尿病も精力減退も、どちらも「腎」が深く関わっていると考えられます。
つまり、「腎」を改善することで、糖尿病も精力も改善するということです。
昔から重要なことを「肝腎要(かんじんかなめ)」というように、肝と腎は、漢方では重要視されてきました。
詳細は下記サイトをご参考下さい。
漢方の肝腎要
昔から糖尿病になると勃起しにくくなることは、経験的に知られており、ED(インポテンツ)と、糖尿病は関係が深いことがわかっていました。
現代医学的に解釈すれば、糖尿病になると、血行が悪くなるため、勃起しにくくなると考えられます。
フェヌグリーク、すなわち胡蘆巴で、糖尿病と精力の両方が改善できるのでしたら、喜ばしいことです。