(コメント)
こむら返りは、足のふくらはぎにある腓腹筋(ひふくきん)に起こり易い症状で、
ふくらはぎの筋肉が縮まったまま緩まない状態のことです。
「こぶら返り」とか「足がつる」、「腓腹筋痙攣(ひふくきんけいれん)」とか言ったりもします。
こむら返りの原因として、ミネラル(電解質)バランスが崩れることがあげられます。
夏場、汗をかいたときは血液中の
電解質(ナトリウム・カリウム、カルシウム・マグネシウムなど)のバランスがくずれ、
神経や筋肉が興奮しやすくなります。
汗のかき過ぎだけでなく、食事のバランスが悪く、
ミネラルが不足する場合もあります。
ビタミン不足で、こむら返りが起こることもあります。
特に最近は、炭水化物ばかり食べ、ビタミンB1が不足している若者が増えているようです。
ビタミンB1の不足は、脚気(かっけ)にもなります。
ミネラルやビタミンの不足とは別に、筋肉や腱のセンサーがうまく作動しない場合もあります。
ふくらはぎに余分な力がかかるとセンサーが過剰に反応してしまい、
筋肉の異常な収縮が引き起こされ、こむら返りが発症します。
その他、糖尿病、筋肉や神経の病気、甲状腺の病気、変形性腰椎症などが原因となって、
二次的にこむら返りが起こることもあります。
頻度はそれほど高くないようですが、こむら返りを繰り返す場合は、
一度、お医者さんに見てもらった方が良いかもしれません。
こむら返りが起こったら、
足の親指を引っ張るようにして、ふくらはぎの筋肉を伸ばします。
この時、「アキレス腱を伸ばす」ことに意識を集中させると良いようです。
また、漢方薬の芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)を飲むと
良く効きます。
漢方薬というと、長く飲まないと効かないというイメージがありますが、
そんなことはなく、芍薬甘草湯には速効性があります。
漢方薬を信じていないお医者さんでも、
芍薬甘草湯だけは使うという方もいるそうです。
芍薬甘草湯が効かない場合、
疎経活血湯(そけいかっけつとう)という漢方薬が効くこともあります。
芍薬甘草湯も疎経活血湯も漢方薬、すなわち医薬品です。
副作用が起こる可能性もありますので、
必ず専門家に相談してから使いましょう。
予防方法としては、
普段からストレッチやマッサージをして、
ふくらはぎを伸ばしておくことです。
また、栄養のバランスにも気を付けて、
ミネラルやビタミンの摂取を心掛けることも大切です。
運動中や汗をかいた時などは、
経口補水液などで、
水分と電解質を補うことも大切です。
寝ている時に起こるこむら返りは辛いものがありますが、
上記を参考に、対策を立ててみてください。