(コメント)
記事によると、シナモンには、「クマリン」という成分が含まれていて、
この「クマリン」が腎臓や肝臓に悪影響を与える可能性がある為、
規制されているとのことです。
クマリンは、英語でcoumarinと書き、
マメ科,セリ科などの植物に含まれる芳香族化合物です。
身近な所では、桜餅の天然香り成分でもあります。
そのクマリンが、シナモンに含まれていて、
ヨーロッパでは、規制されるとのことです。
シナモンに類似の生薬(しょうやく)としては、
ケイヒ(桂皮)があります。
また、ニッキと呼ばれるものも、
肉桂と書き、類似のものです。
シナモンを使った食べ物といえば、
まず、京都の名物の、八つ橋が思い浮かびます。
特に健康被害などは言われていないようですが、
日本の八つ橋を、ヨーロッパに持っていくと、
規制されてしまうのでしょうか?
日本の漢方では、桂皮と桂枝を同一のものとして扱い、
桂枝と書かれている所は、日局のケイヒを用います。
しかしながら、中国医学では、桂皮と桂枝は区別されていて、
桂枝と書かれている時は、本当に枝の方を使います。
桂枝、桂皮を使った医薬品である漢方薬には、
風邪薬としてよく使われる葛根湯(かっこんとう)や麻黄湯(まおうとう)、
胃薬として良く使われる、安中散(あんちゅうさん)、
老人性の病気に良く使われる八味丸(はちみがん)、
鬱(うつ)などに良く使われる桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)など、
非常に多くの漢方薬に配合されています。
桂枝・桂皮を配合した漢方薬には、
皮膚に関して、過敏症:発疹、発赤、瘙痒、蕁麻疹等
が副作用として上げられています。
これも、クマリンが関係している可能性があります。
漢方薬は自然のものだから副作用が無いと思っている人も
まだまだいるようですが、
漢方薬もれっきとした医薬品ですので、
当然ながら副作用はあります。
医薬品の中では、副作用は少ないし、
軽い方だとは思いますが、
時には命に関わるような、
重大に副作用を起こすこともあります。
漢方薬は医薬品として
正しくこわがりましょう。
余談ですが、
桂皮やシナモンは、最近、健康食品としても注目されています。
Tie2(タイツー)活性を高め、健康に良い効果があるそうです。
また、糖尿病にも良いと言われています。
タグ:医薬品