タイワンクロヅルは、中国で雷公藤(らいこうとう)と呼ばれる植物で、
日本でも変種であるクロヅルが自生しています。
日本では余り雷公藤(らいこうとう)は使用されていませんが、
中国では昔からリウマチの薬として使われてきました。
今回の記事では、雷公藤(らいこうとう)と
メトトレキサートとで、
リウマチに対する効果を比較した所、
雷公藤(らいこうとう)の方が良く効いたというものです。
ただし、メトトレキサートの使用量が少なかったり、
二重盲検(にじゅうもうけん)ではないので、
プラセボ(プラシーボ)効果が医師にも患者にも
あった可能性があったりと、
この試験だけで、雷公藤(らいこうとう)の方が効果が高いとは
言い難い面もあります。
今回の試験は、中国のものですが、
以前にアメリカで行われ、
Annals of Internal Medicine 2009年8月18日号に掲載されたものもあります。
概要としては、下記のとおりです。
アメリカの活動性関節リウマチの患者121人を
無作為に2つのグループに分け、
60人のグループに雷公藤(らいこうとう)の抽出物を一日180mg、
61人のグループに免疫調節薬のサラゾスルファピリジンを一日2g投与して比較しました。
その結果、24週後に症状が20%以上改善した者の割合は、
雷公藤(らいこうとう)群が65.0%、
サラゾスルファピリジン群が32.8%で、
雷公藤(らいこうとう)の方が高かった、
というものです。
日本でも一部の人には注目され、
研究されていますが、
実際の医薬品となるには、
まだまだ難しい状況のようです。