2014年03月21日

アスピリンに新たな期待 がん予防の臨床報告相次ぐ

(コメント)
 アスピリンは、解熱鎮痛薬として良く知られていますが、
近年は、血栓ができにくくなる作用を期待して
低用量のアスピリンが普及しています。

 今回の記事は、
アスピリンに大腸ポリープ(腺腫)の抑制効果が確認され、
大腸ガンの予防が期待されるとのことです。

イギリスのオックスフォード大が
2010年に医学雑誌『ランセット』に発表した研究では、
アスピリンを5年以上服用した人は、
服用しない人に比べ大腸がんによる死亡率が
約半分近くに減ったとのことです。

 今回の記事のもとになった研究は、
欧米の研究が
日本人を含むアジア人でも
同様の効果があるかどうかの確認するためのものです。

大腸がんへ進行する可能性の高い
大腸ポリープを摘出した患者311人について、
アスピリン、またはプラセボ(プラシーボ、偽薬)を
2年間投与した後、
大腸ポリープの再発を減らせるかを検証した所、
アスピリンを飲んだグループはプラセボに比べ、
再発リスクが約40%減少したそうです。

使用されたアスピリンは、
100mgの抗血小板薬(血小板ができにくくする薬)として
処方されている薬剤で、
いわゆる解熱鎮痛薬として使われる量よりは少なくなっています。

アスピリンには、量が少ないと血小板が固まりにくくする作用がありますが、
逆に量が多いと血小板が固まりやすくなるという、
不思議な作用があり、
アスピリン・ジレンマと呼ばれています。

少量のアスピリンは
血小板凝集を抑制し、
心筋梗塞や脳卒中の予防薬として利用されていますが、
同時に、大腸ガンも予防できるのであれば、
一石二鳥です。

ただし、
喫煙者ではアスピリンの服用により
大腸ポリープが増加するとのことですので、
タバコ(煙草)はやめた方が良さそうです。
posted by HIRO at 18:32 | Comment(0) | TrackBack(0) | 健康 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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