(コメント)
GLP-1とは、Glucagon-like peptide-1の略で、
日本語では、グルカゴン様ペプチド-1と呼ばれます。
消化管に入った炭水化物を認識して
消化管粘膜上皮(小腸下部のL細胞)から分泌され、
膵臓からのインスリン分泌を促進する
消化管ホルモンの一種です。
1983年に同定されました。
glucose-dependent insulinotropic polypeptide(GIP)と合わせて、
incretin(インクレチン)と呼ばれます。
GLP-1には、
1.ブドウ糖濃度依存性インスリン分泌促進
2.ランゲルハンス島β細胞増殖作用
3.グルカゴン分泌抑制
4.胃排泄能抑制
5.中枢性食欲抑制作用
があります。
医薬品としては、
GLP-1の分解酵素であるDPP-4(dipeptidyl peptidase-4)の阻害薬と
GLP-1受容体作動薬が研究されています。
DPP-4阻害剤の医薬品としては、
1.シタグリプチン
2.ビルダグリプチン
3.アログリプチン
4.アナグリプチン
5.テネリグリプチン
6.リナグリプチン
7.サクサグリプチン
などが研究されています。
GLP-1受容体作動薬としては、
1.リラグルチド
2.エクセナチド
3.リキシセナチド
などがあります。
記事では、GLP-1を強化する方法として、
1)乳酸菌を増やす
2)EPAを多く含む食材をとる
3)女性は鉄分補給を積極的に
4)砂糖やアルコールのとりすぎに注意
があげられています。
腸の状態が良いとGLP-1が小腸からたくさん分泌され、
逆に腸の状態が悪いとGLP-1が分泌されにくくなる、
つまり、腸内環境を良くすればやせやすくなり、
逆に腸が弱るような生活をしていると太りやすい体質になってしまう
ということだそうです。
4)では、糖分の摂り過ぎが、
カンジダというカビの仲間を増やすことが
書かれています。
記事にもあるように、カンジダは、
アレルギーにも関連しています。
カンジダを抑制すると、
アトピーにも効果があるという研究もあります。
医薬品としては抗真菌剤が使われますが、
オリゴ糖の一種であるラフィノース(ビートオリゴ糖)も
抗真菌剤よりもやや効果は劣るものの、
カンジダを抑制して、
アトピーを改善する効果あるとの研究が行われています。
抗真菌剤に比べると、副作用らしい副作用がないので、
ある意味、ラフィノース(ビートオリゴ糖)の方が
優れているともいえます。
ビートオリゴ糖は、
腸内の善玉菌であるビフィズス菌や乳酸菌を増やす作用もあるので、
一石二鳥といえます。