2014年01月12日

栄養剤バッグから新種細菌、新生児3人死亡 フランス

(コメント)
 フランスで、栄養剤バッグからの感染で新生児3人が亡くなってしまったとのことです。
お悔やみ申し上げます。

 栄養を静脈を経由して補給する方法を
Total Parenteral Nutrition(TPN、完全静脈栄養法)、
Intravenous Hyperalimentation(IVH、高カロリー輸液療法)、
hyperalimentation(中心静脈栄養法)などと呼び、
食べて栄養補給ができない場合の、栄養を補給する方法の一種です。

我々が栄養補給する方法としては、
一般的には、口から食べ物を食べますが、
それが病気などでできない場合、
次の3つの方法がとられます。

1.胃または小腸に人工的に作った瘻孔(胃瘻または腸瘻)に体外から管を挿入し、
この管から栄養液を注入する
2.血管内に挿入した管から栄養液を注入する
3.肛門から栄養液を浣腸し,直腸で吸収させる

2に属するものとして、
記事にあるような、静脈から栄養を補給する方法があります。
一般的に、末梢(まっしょう)の静脈から
心臓に近い静脈まで長い管を挿入し、
栄養液を無菌的に注入します。

中心静脈栄養法のメリットとしては、
a.消化器管への負担が軽減できる
b.必要なエネルギーや栄養素などを正確に確実に投与できる
c.緊急時の薬液投与がすぐ出来る
などが上げられます。

逆に、中心静脈栄養法のデメリットとしては、
a.感染を起こし易い
b.血栓が生じやすい
c.事故抜去しやすい(抜けやすい)
d.消化機能が低下しやすい
e.管理が煩雑
f.行動が制限される
などがあります。

今回の記事は、a.の感染に関係するわけですが、
一般的には、輸液による感染といえば、
病院側の取り扱い等に問題があることが多く、
製品そのものに細菌が入っていたというのは、
大きな問題になりそうです。

通常、このような輸液は、
滅菌したりして、厳しい管理のもとに製造されているはずですが、
どうしたのでしょうか?
原因が気になります。

また新種細菌というのも
気になる所です。
通常の細菌とは異なり、
滅菌しにくいものなのでしょうか?

日本国内での発表は無いようですので、
その点は安心ですが、
早く原因を解明して、解決して欲しいものです。




 
posted by HIRO at 09:35 | Comment(0) | TrackBack(0) | 健康 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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